イグアス居住区で考える、日本人とは一体?パラグアイ日記②
パラグアイ🇵🇾イグアス居住区へ来ました!
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イグアス居住区はパラグアイとブラジルの国境付近に位置する。
9つあるパラグアイの日本人入植地で最も歴史が新しく、現在は700人ほどらしい。パラグアイの移住が始まったのは1930年代ごろで、ここイグアスへの入植は1961年から本格的に開始。
国家戦略として行われた移住の背景は簡単にいうと人口過多。当時の戦後日本は第二次エネルギー革命によって生まれた失業者と東南アジアからの引揚者によって余剰人口を抱えていた。
一方パラグアイは近隣諸国との戦争と内戦による人口減少が著しく、外国へ労働力を求めていたんだって。
元ヤクルト投手の岡林選手⚾️はイグアス出身の日系2世。中学生までイグアスで育ち、中学3年生の時に両親の故郷である高知に移り住んだんだって!
2017/9/3
この日は広場で町の運動会だっていうから見学に行ってみた。
会場である日系人の男性と話す機会があったのだけど、、彼は日本に、日本人に対してひどく怒っているように思えた。
「日本が魅力的じゃなければ日本語を学ぶ意義がない。子ども達になんと説明すればいいのか」
ここにいる日系人の子どもたちの第一言語はスペイン語。また、ブラジルまでは車で1時間もかからないため、ポルトガル語も自然と覚えるんだそう。そして、学校ではもちろん英語も学ぶ。英語・スペイン語・ポルトガル語を話す彼らに、祖先の言葉だからという理由だけで日本語を勉強しなさいというのには説得力に欠けるという。
「今の日本は、正直だらしがない」
そう言われても反論も、共感すらもできる材料を持ち合わせていない思考停止の日本人が私。日本で生まれて日本で育ち、何の疑問も持たずに自分は日本人だと思っていたけれど、パラグアイで生まれてパラグアイで育ち、私よりもはるかに日本のことに精通し、日本社会について考えている男性を目の前にして、当たり前だと思っていたことがよくわからなくなった。日本人って一体なんだ?
「日本から出てきたから日本人として恥じないように行動する。そういう思いでやってきたのに。日系人ってなんだよ。俺らは日本人だよ。」
今まで訪れた日系社会はどこも暖かく、友好的で綺麗な部分しか見えていなかった私に”棄民”の2文字が浮かんだ。南米移民は日本政府の棄民政策だとも言われている。勉強不足でわからない点が多いのだけれども、学校で日本の移民史についてほとんど触れられていないことから(ごめんなさい今はわからないんだけれど少なくとも私の記憶では習った記憶なし)もどこか納得してしまう。この男性が何を伝えたくて、私に語りかけていたかを残念ながらもう知ることはできないのだけれど、日系移民の歴史に対して明るい部分しか見ようとしていなかったことに気づかされることとなった。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます!!
つづく